コーチビルトウイスキーとは
英国のコーチビルディングでは、木型をつくり、金属を叩いて曲線を生み、接合部を合わせ、表面を磨くまで、職人が一つひとつ手作業で仕立てます。設計の精巧さ、計測の精密さ、手の感覚。そのすべてが重なって、注文主のためだけの完成形が生まれます。
コーチビルトは、その職人精神から生まれたプレミアム・ブレンデッド・スコッチです。共同創業者は、2009年F1世界王者のジェンソン・バトンと、ウイスキーの世界で取材・執筆を重ねてきたジョージ・コウタキス。設計者や職人の仕事へ敬意を抱くバトンの視点と、原酒の個性を見極める視点が出会い、異なる産地の原酒を一つの完成美へ導きます。
5大産地を、一つの流れに
スペイサイド、ハイランド、ローランドの華やかさから始まり、アイラとキャンベルタウンの香ばしさへ。モルト45%の厚みと、スペイン産シェリー樽の仕上げが、果実味・奥行き・長い余韻をつくります。
最初から大量のバッチをつくるのではなく、5大産地の原酒の比率を試し、小規模なテストバッチで味を確かめ、品質と一貫性を見ながら規模を広げます。最後にスペイン産シェリー樽で仕上げ、複雑さと豊かな果実味を加えます。
一杯の中にある、三幕
最初に広がるトロピカルフルーツ。続いてキャラメル、シナモン、ダークチョコレート。最後は冬のスパイスとコーヒーを思わせる、長くドライな余韻へ。
日本の「引き立て合う」文化と重なる
日本の食文化では、出汁、薬味、器、温度という細部が、素材の輪郭を静かに引き立てます。違いを覆い隠さず、互いを生かし、食べ終えたあとの余韻まで整える。それは、華やかさだけでなく奥にある仕事を感じ取る、日本人の感性です。
コーチビルトも、一つの産地を目立たせるためのブレンドではありません。5大産地の違いを残し、香りから余韻までを自然につなぎます。最初の一口で主張しすぎず、飲み進めるほど細部がほどけ、最後に一つの印象が心へ残る。英国のクラフトマンシップと日本の調和の感性が、一杯の中で響き合います。
最初の一杯は、ゆっくりと
グラスへ注いだら、すぐに飲まず香りの変化を確かめてください。最初はストレートで、次に常温の水を数滴。甘さや果実味が開いたあと、好みに合わせてロックやトニックへ。飲み方によって異なる原酒の表情が現れます。
よくある質問
シングルモルトとは何が違いますか?
一つの蒸留所ではなく、複数の原酒の個性を組み合わせて香り・味・余韻を設計する点が大きな違いです。
おすすめの飲み方は?
まずはストレート。その後、ロックやトニックで現れるスモークの変化をお楽しみください。